Cafe de Chatnoir

むかしむかし、ある人里離れたコーヒー店に
梅蔵のことを猫可愛がりしてくれるオジサンがお客さんでいました
コーヒーが大好きなおじさんです

梅蔵も、ひっかいても笑いながら遊んでくれるオジサンが来たら
必ず膝にのり遊んでおりました
寒いときはずっとオジサンの膝の上で過ごす時間が梅蔵もオジサンも幸せでした


夏になるうちに一週間のうち、多いときは3度も訪ねてきてくれるオジサンが
いつのまにかなかなかこなくなりました






何か月かたち、その人里離れたコーヒー店にまたふらりとオジサンがやってきました

梅蔵は、覚えているのですが他のお客様へのサービスが忙しく
ずっと無視しておりました
そしてオジサン一人になってもずっと無視しておりました

オジサンはそれでも
『うーめー、うめー』　と
梅蔵を呼び続けておりました








そんな健気なオジサンに根負けした梅蔵は

ようやくオジサンのもとに


『オジサン、誰？』


と言っていたとか。。。。






膝に乗ってやっとギクシャクした空気も和らぎ

早速、梅蔵はおじさんと遊んであげることにしました










　『　はーやーくー　』

『　まだですかー、とどきませーん』










オジサンにはそれはキツイ試練でした

腰も痛いのに　ふわりとしたリボンをふり続けるオジサン

微妙どころか、絶対に届かない場所で目をキラキラさせて待つ梅蔵








ようやく梅蔵が飛びついたころには

オジサンは力尽き、リボンをふる力も残っていなく

『ごめんね、もう遊べないよ』

と言葉を残し、夜勤のシフトへと急いでたっていきました





ちゃんちゃん